Aug 02 2024

ワインは何種類ある?製法別に代表的なワインやブドウ品種を紹介

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ワインを飲んでみたいけれど、「難しそう」「種類が多くて何から飲めばいいかよくわからない」と思っている方は多いのではないでしょうか。ワインは生産地、ブドウの品種、製造方法などによって非常に多くの種類があるので、ハードルが高く感じてしまう気持ちもわかります。

そこで今回は、ワインを製法別にスティルワイン、スパークリングワイン、フォーティファイドワイン、フレーヴァードワインの4種類に分類し、それぞれどのようなワインなのかを解説します。さらに、分類した4種類の代表的なワインやブドウ品種もあわせてご紹介します。

一般的なスティルワインの赤ワインや白ワインはもちろん、スパークリングワインのシャンパンやカバ、フォーティファイドワインのシェリーやポートなど幅広くご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

ワインとはブドウを原料とした醸造酒

お酒は製造法によって醸造酒、蒸留酒、混成酒の3つに分類され、ワインはこのうち「醸造酒」に分類されます。

  • 醸造酒:原料に含まれる糖を酵母菌が分解しアルコールにしたもの(ワイン、日本酒など)
  • 蒸留酒:醸造酒を蒸留して造るお酒(ウイスキー、焼酎など)
  • 混成酒:醸造酒や蒸留酒に果実やハーブを加えて加工して造るお酒(リキュール、梅酒など)

ワインはブドウを原料にし、ブドウの果汁に含まれる糖分を酵母によって醗酵、分解させて、アルコールを得る仕組みです。なお、ブランデーやマール、グラッパは、ワインをもとにして作られた蒸留酒となります。

ワインの醸造方法については、「ワインの作り方の基本を解説【赤ワイン・白ワイン・ロゼ・オレンジ・スパークリング】」で詳しく解説しているので併せてご覧ください。

たくさんのワイン樽

ワインの種類は製法によって4つに分類される

ワインは、製法によって大きく4種類に分けられます。各ワインに分類される代表的なワインは後ほど詳しくお伝えしますので、ここでは4つの分類をざっくりとご紹介します。

スティルワイン:非発泡性ワイン

発泡していない、いわゆる普通のワインを「スティルワイン」と呼びます。英語では「Still Wine」と表記するのですが、Stillには「静か」「動きがない」といった意味があり、そのことから泡の立たない非発泡性のワインのことをスティルワインと呼ぶようになりました。

スパークリングワイン:発泡性ワイン

発砲しているワインを総称して一般的に「スパークリングワイン」と呼びます。「スパークリングワイン」とは英語での呼称で、フランスでは「ヴァン・ムスー(泡のお酒の意味)」、イタリアでは「スプマンテ」と呼ばれます。

スパークリングワイン、ヴァン・ムスー、スプマンテと呼ばれる発泡性ワインは、一般的に炭酸ガスの圧力が3気圧以上のワインを指します。3気圧に満たない弱・微発泡性のワインは、フランスでは「ヴァン・ペティヤン」、イタリアでは「ランブルスコ」と呼び名が変わります。

フォーティファイドワイン:酒精強化ワイン

フォーティファイドワインは、ワインの醸造工程中に度数の高いブランデーやアルコールを添加したもので、別名「酒精強化ワイン」とも呼ばれます。「fortified(=fortify)」は「アルコールを加えて強くする」という意味であり、一般的なワインのアルコール度数が12度前後なのに対し、フォーティファイドワインは18度前後のものが一般的です。

元々は冷蔵装置の存在しなかった大航海時代に、ワインのアルコール度数を高めることで、船で輸送する際の保存性を高めるという目的がありました。さらに、船底で保管されているうちに、熱により熟成や酸化が進むことで独特の風味が生まれたり、高いアルコール度数によりコクが深まったりしたのが、フォーティファイドワインの始まりです。

当時のワインを再現するために、現在でも製造過程で熱を加えて熟成させたり、意図的に酸化させたりなど、さまざまな製法でフォーティファイドワインは造られています。

フレーヴァードワイン:香味付けワイン

フレーヴァードワインは、ワインにハーブやスパイス、フルーツなどを漬けたものや、スピリッツ(蒸留酒)を加えることで香り付けしたものです。別名「アロマタイズド・ワイン」「香味付けワイン」などとも呼ばれます。

現在では食前酒として飲まれたり、カクテルの材料として用いられたりしますが、昔は香草や薬草を漬け込んだ「薬酒」、日本でいうと養命酒のようなイメージのお酒だった時代もありました。

ワイングラスにサングリアを注ぐ様子

スティルワインの代表的な種類

ここからは、スティルワイン、スパークリングワイン、フォーティファイドワイン、フレーヴァードワインそれぞれの代表的な種類をご紹介します。まずはスティルワインから見てきましょう。

スティルワインは、「赤ワイン」「白ワイン」「ロゼワイン」「デザートワイン」が代表的な4種類です。それぞれどういうワインなのか、味や特徴などを見ていきましょう。

赤ワイン

赤ワインは、原料に黒ブドウが使われます。アルコール発酵のときに、ブドウの果皮や種子を果汁と一緒に漬け込む「醸し(かもし)」と呼ばれる製法で造るのが特徴です。

醸しにより果皮の赤い色素が出てワインの色が赤くなるため、赤ワインと呼ばれます。赤ワイン独特の渋みは、果皮や種子を漬け込むことによって生まれる「タンニン」によるものです。

また、赤ワインは飲み口の濃厚さにより、フルボディ(重口)、ミディアムボディ(中口)、ライトボディ(軽口)に分類されます。

白ワイン

白ワインの原料は主に果皮が薄いピンク色や緑色の白ブドウです。

赤ワインとは異なり、ブドウの果実、果皮、種子などを絞って果汁だけにしてからアルコール発酵させて造るため、色は薄い黄色や白っぽい色になり、渋みもほとんどありません。そのため赤ワインのように「ボディ」で濃厚さを表すのではなく、「しっかり」「スッキリ」といった表現で味わいを示すのが一般的です。

また、赤ワインと同じ黒ブドウを原料としますが、果皮や種子を取り除いて色素を抽出しない白ワインもあります。このワインの味わいは、スッキリとした酸味が特徴です。冷やすとより味わいがシャープになりますが、冷やしすぎるとワインの持つ本来の味わいが感じにくくなるため注意が必要です。逆に温度が高いほど香りは豊かに感じられます。

なお、最近よく見かけるようになった「オレンジワイン」は白ブドウを原料に赤ワインと同じ製法で造るもので、分類的には白ワインの一種です。

ロゼワイン

ロゼワインの「ロゼ」はフランス語でバラ色やピンク色という意味があり、ワインのピンク色が特徴です。その特徴的なピンク色から、赤ワインと白ワインを混ぜて作っていると思われがちですが、実はそうではありません。むしろ、混ぜて造るブレンド法は、ヨーロッパではスパークリングワインを除いて禁止されています。

ロゼワインの製造法は、赤ワインの「醸し」の工程を途中で止めて色づきをピンクに留める「セニエ法」や、黒ブドウと白ブドウを混ぜて発酵させる「混醸法」などがあります。

なお、日本ではあまりメジャーではないロゼワインですが、フランスでは生産されるワインの3分の1がロゼワインとなっており、特に暑い夏にはキリッと冷やしたロゼワインを飲むのが人気です。ロゼワインの味わいは赤ワインと白ワインの中間なので、どんな料理にも合わせやすく、特に赤ワインや白ワインに合わせづらい辛い料理とのマリアージュがおすすめです。

デザートワイン

デザートワインには原料や製造法に明確な定義はありません。一般的にはブドウ本来の自然の甘味が凝縮された甘口ワインを指します。ワインを飲み慣れない方でもデザート感覚で楽しむことができるのがデザートワインの特徴です。

デザートワインには、極めて糖度の高い貴腐(きふ)ブドウを原料にして造る貴腐ワインもあります。貴腐ワインの中でも有名なのは、世界三大貴腐ワインと呼ばれる、フランスの「ソーテルヌ」、ハンガリーの「トカイ」、ドイツの「トロッケンベーレンアウスレーゼ」です。

また、カナダなどで作られる「アイスワイン」もデザートワインの一つです。アイスワインは、ブドウを凍らせて水分を抜き取り、糖度を高めて甘口のデザートワインに仕上げています。

ブドウと赤ワインのグラス

スパークリングワインの代表的な種類

一口にスパークリングワインといっても、各国々、各地方によってさまざまな種類があります。ここでは5つのスパークリングワインをご紹介します。

シャンパン

シャンパンといえば世界的に有名なスパークリングワインです。「シャンパン=スパークリングワイン」と誤解されることもありますが、実際にはシャンパンはスパークリングワイン(フランスではヴァン・ムスー)の一種です。

シャンパンを名乗るには非常に厳しい基準をクリアしなくてはならず、以下のようなフランスのワインの法律(AOC法:原産地呼称管理法)で定められた条件をすべて満たしている必要があります。

【AOCで定められているシャンパンの条件(一部)】

  • 原産地:フランスのシャンパーニュ地方で生産されていること
  • 原料の品種:シャンパーニュに使用できるブドウは8品種のみ。主にシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエの3種が使われている
  • 製法:瓶内で二次発酵(これにより糖分が分解され炭酸ガスが発生する)を行うシャンパーニュ製法を用いて生産していること

上記のような厳しい条件をクリアして製造されるため、シャンパンの生産量には限りがあります。そのため一般的なスパークリングワインよりも高価であることが多いです。

クレマン

シャンパーニュ地方を除く、フランス国内の認められた地域で造られるのが「クレマン」です。シャンパンと同様に、瓶内二次発酵による伝統的な製造方法で造られます。フランスでクレマンを名乗れる産地は以下の8か所です。

  • アルザス地方の「クレマン・ダルザス」
  • ブルゴーニュ地方の「クレマン・ド・ブルゴーニュ」
  • ロワール地方の「クレマン・ド・ロワール」
  • ボルドー地方の「クレマン・ド・ボルドー」
  • ジュラ地方の「クレマン・デュ・ジュラ」
  • ローヌ地方の「クレマン・ド・ディー」
  • ラングドック・ルーション地方の「クレマン・ド・リムー」
  • サヴォワ地方の「クレマン・ド・サヴォワ」

大半が最低9月以上(一部、12か月以上)の熟成を経てリリースされ、中にはオーガニックで造られたものや、シャンパンと同じく「ミレジメ」という収穫年記載のあるクレマンも存在します。

カバ(カヴァ)

カバは、シャンパン・プロセッコとともに世界3大スパークリングワインの1つといわれており、シャンパンと同じ瓶内二次発酵の伝統的製法で造られるスペイン産のスパークリングワインです。主な生産地はスペインのバルセロナの近郊・カタルーニャ州です。

カバで主に使用されるブドウ品種のチャレッロ、マカベオ、パレリャーダは、比較的酸味の穏やかなため、シャンパンと比べると酸味が穏やかで飲みやすいという特徴があります。なお、カバ(Cave)はカタルーニャ語で「洞窟」を意味し、ワインを熟成させるセラーに使用された洞窟に由来します。

2つのシャンパングラスにシャンパンを注ぐ様子

フランチャコルタ

フランチャコルタは、北イタリアのロンバルディア州東部にある、フランチャコルタ地方で造られるスパークリングワイン(イタリアではスプマンテ)です。

フランチャコルタには、瓶内二次発酵を行う伝統的な製法で作られること、シャルドネ、ピノ・ネーロ(フランスではピノ・ノワールと呼ばれる)などのブドウを原料とするなど、シャンパンと共通点も多いです。しかし、フランチャコルタの場合には、最低18か月以上の熟成が必要であり、シャンパンの生産数と比べて5%ほどしか生産されていないという希少性があります。

口に含むと極めて繊細な泡立ちが心地良く、程よい酸と喜ばしい果実味が感じられ、長めの熟成期間による豊かな風味が特徴です。

ゼクト

ゼクトは、主にドイツで生産されるスパークリングワインです。ドイツでスパークリングワインのことを「シャウムヴァイン」と呼びますが、その中でもフランスにおけるシャンパンのように、より基準が厳しく高品質なカテゴリに分類されるものが「ゼクト」となります。
ゼクトは厳しい品質基準の基、以下の5つに細かく分類(カテゴライズ)されます。

  • ゼクト
    このカテゴリに分類されるゼクトが最もベーシックで、全体の9割以上を占める。フランスやイタリア、スペインなど、他の国からもベースワインを輸入して造ることができ、最もリーズナブルでもある
  • ドイチャーゼクト
    ドイツ国内産のベースワインを使用したゼクトが分類される。なおかつ、フランスのIGP(地理的表示保護)に相当するラントヴァイン(地理的表示ワイン)の規定をクリアしたものに限られている。
    原料のブドウもラントヴァイン指定市域で栽培・収穫されたものを85%以上使用するように定められている。
  • ゼクトb.A.
    ドイツ内の13の特定生産地域で生産される「クヴァリテーツヴァイン」を基に生産されたゼクトが分類される
  • ヴィンツァーゼクト
    ゼクトb.A.に分類されるゼクトのうち、自家栽培かつ自家醸造のベースワインを使用し、瓶内二次醗酵方式で醸造された後、最低9カ月間以上、澱と一緒に熟成したものが分類される
  • クレマン
    ゼクトのなかで最も厳しい基準が設けられた高品質なゼクトが分類される。
    基準の例として、ブドウの収穫は手作業のみ、圧搾する際も除梗(ブドウの房を取り除くこと)せず丸ごと使用、150kgのブドウから100L以上の果汁は絞らない、などが挙げられる
保管されたワインたち

フォーティファイドワインの代表的な種類

フォーティファイドワインでは、世界四大酒精強化ワインと呼ばれるシェリー、ポートワイン、マデイラ、マルサラの4種類に加え、VDN(ヴァン・ドゥー・ナチュレル)、VDL(ヴァン・ド・リキュール)がよく知られています。ここではフォーティファイドワインの代表的な6種類について解説します。

シェリー

世界四大酒精強化ワインの中で最もメジャーなのが「シェリー」です。スペイン南部アンダルシア地方の通称「シェリー・トライアングル」と呼ばれる、ヘレス・デ・ラ・フロンテラ、サンルカール・デ・バラメーダ、エル・プエルト・デ・サンタ・マリアの町を中心に、その周辺地区でシェリーは生産されています。

使用されるブドウは、パロミノという辛口の原料となる品種が約95%を占めますが、そのほかにもペドロ・ヒメネス、モスカテスといった甘口の原料となる白ブドウも用いられます。

シェリーには辛口から甘口までさまざまなタイプがあり、スッキリと軽快な味わいのものから濃厚なものまで、バラエティに富んでいるのが特徴です。

ポート

ポートはポルトガルの北西部、ドウロ地方で生産される酒精強化ワインです。使われるブドウ品種は、トウリガ・ナショナル、ティンタ・ロリス、トウリガ・フランカなど、ポルトガルの地元品種が主体です。

製造過程のアルコール発酵中にブランデーを添加することで、糖分がアルコールに変換されることを中断させるため、ブドウ果汁そのものの甘みが残り、濃厚な甘さと深いコクに仕上がります。

マデイラ

マデイラは、ポルトガルの首都リスボンから南西に1,000km離れたポルトガル領の島・マデイラ島で生産される酒精強化ワインです。マデイラの最大の特徴は、アルコールを強化した後に加熱することでしょう。加熱を行うことで、マデイラ独特の香ばしい風味が生まれます。

加熱方法は、倉庫の屋根裏で太陽熱を利用して加熱する天然加熱法の「カンテイロ」と、タンクや樽の中で人工的に加熱する人口加熱法の「エストゥファ」があり、カンテイロの方が、やや高級になる傾向です。

加熱という特殊な製法過程を経て造られるマデイラは、驚くほど長期間品質を保つことが可能です。そのため、数百年前のマデイラが数多く残されており、今でもその味を楽しむことができます。

マルサラ

マルサラは、イタリアのシチリア島最西端の町・マルサラで造られる酒精強化ワインです。シチリアの土着品種である白ブドウのカタラッロやグリッロ、黒ブドウのネレッロ・マスカレーゼなどが原料となります。マルサラは、熟成させる際に必ずオーク樽を使用することから、オーク樽に由来するウッディな香りやカラメル、アーモンド、バニラなどのフレーバーを楽しむことができます。

VDN(ヴァン・ドゥー・ナチュレル)

VDNは、フランス語で「天然の甘いワイン(Vin=ワイン、Doux=甘い、Naturel=天然の)」という意味で、日本語では「天然甘口ワイン」と訳されます。ポートなどと同様、ブドウ果汁の発酵中にブランデーなどのアルコールを添加し、発酵を停止することで、天然のブドウの糖分がワインの中に多く残り、甘口となります。

南フランスのラングドック・ルーション地方がVDNの主な産地ですが、コート・デュ・ローヌ地方やコルシカ島などでも生産されており、産地によってブドウの品種や熟成方法までバラエティに富んでいます。

VDL(ヴァン・ド・リキュール)

VDLもVDNと同様甘口のワインですが、発酵中のブドウ果汁にアルコールを加えるVDNに対し、VDLは未発酵のブドウ果汁にアルコールを加えるという点が異なります。

添加に使用するアルコールは、オー・ド・ヴィーやマール、またはコニャックやアルマニャックなど、地域によってさまざまです。有名な銘柄として、コニャック地方のピノー・デ・シャラント、アルマニャック地方のフロック・ド・ガスコーニュがあります。

別の種類のワインが注がれたワイングラスが4つ、樽の上に並んでいる

フレーヴァードワインの代表的な種類

フレーヴァードワインには世界中にさまざまなものがあります。ここでは代表的な「サングリア」「ヴェルモット」「レツィーナ」の3種類をご紹介します。

サングリア

サングリアは、ベースの赤ワインに果実やスパイス、ブランデーやはちみつなどを漬け込んで楽しむお酒です。スペインが発祥とされているサングリアの語源は、スペイン語で「血」を意味する「sangre(サングレ)」から来たといわれており、血液をイメージさせる鮮やかな赤ワインの色が由来となったようです。

なお、白ワインベースで作った場合は、スペイン語で白を意味する「ブランカ(blanca)」をつけ「サングリア・ブランカ」と呼ばれます。特に決まったレシピは存在せず、好きなワインに好きなフルーツをいれて楽しめるのが特徴です。飲み切れず残ってしまったワインや好みではなかったワインを再活用する方法としても用いられます。

ヴェルモット

ヴェルモットとは、白ワインをベースに香草・薬草類や糖分、植物性香辛料などを配合したフレーヴァードワインで、ドイツ語の「wermut=ニガヨモギ」が語源です。ニガヨモギやアンジェリカなどが主に配合されるのですが、多いものでは数十種もの構想や薬草などを配合しているフレーヴァードワインもあります。

フレーヴァードワインには、辛口のドライ・ヴェルモットと甘口のスイート・ヴェルモットがあります。また、スイート・ヴェルモットは、カラメルで着色した琥珀色の「ロッソ」と着色していない「ビアンコ」にも分かれます。

ヴェルモットは、食前酒や食後酒としてそのまま楽しむこともできますし、ドライ・ヴェルモットは有名なカクテル「マティーニ」のレシピとしても有名です。

レツィーナ(レチーナ)

レツィーナは、醸造時に使用される「松ヤニ」の独特な風味が特徴的な、ギリシャのフレーヴァードワインです。古代ギリシャのアッティカ地方ではワインの保存に「アンフォラ」と呼ばれる素焼きの壺を使用していました。そのアンフォラの蓋を密閉するのに使用されていたのが松ヤニで、やがて香りがワインに移り、独特の風味が評判となったのが始まりといわれています。

現在では、松の樹脂をティーバッグのような袋の中に入れて醸造時に使用します。ちなみにギリシャ以外で造られたものは、レツィーナを名乗ることはできません。

壺の横におかれた白ワインとワイングラス

ワイン別の代表的なブドウ品種

ここまでワインの種類について解説してきました。ここからは、ワインの原料となるブドウの品種について解説します。

ワインの原料となるブドウは、ワインが世界各国で生産されるのと同様に、世界各国で栽培されています。その土地の土壌や気候に合ったブドウ品種が栽培されるため、その種類は、メジャーなものから土着品種まで含めると、世界で約800種類以上あるといわれています。

また、フランスでは「ピノ・ノワール」と呼ばれる品種が、ドイツでは「シュペートブルグンダー」と呼ばれるなど、ブドウ品種には別名である「シノニム」というものが存在します。

800種類以上のブドウ品種をすべてご紹介するのはなかなか難しいので、ここでは、赤ワインと白ワインの原料となる代表的なブドウ品種を紹介します。

赤ワインの代表的品種はカルベネ・ソーヴィニヨンなど

赤ワイン用の代表的なブドウ品種には、世界中で栽培されるカベルネ・ソーヴィニヨンをはじめ、ピノ・ノワール、ガメイ、メルロー、シラーなどがあります。ここでは、これら5種のブドウについてご紹介します。

世界各国で栽培されている国際品種のカルベネ

カベルネ・ソーヴィニヨンは、カシスやブラックベリーなど果実味を楽しむことができるブドウです。また、渋味成分であるタンニンが強いため、カベルネ・ソーヴィニヨンを原料に作ったワインは重厚な味わいになり、色も黒に近い濃い赤になります。

主な生産地としてはフランス・ボルドー地方が有名ですが、イタリア・トスカーナ地方やアメリカ、チリ、日本では長野県や山梨県など、世界各地で栽培されています。

繊細でエレガントなピノ・ノワール

ピノ・ノワールは、イチゴやクランベリーなどの赤系の果実味と、爽やかな酸味が特徴的なブドウです。味わいはカベルネ・ソーヴィニヨンなどに比べ繊細でエレガント。華やかな香りの赤ワインが造られます。

ピノ・ノワールは非常に気難しく、生産が難しい品種といわれていますが、世界最高峰のフランス・ブルゴーニュ地方を始め、アルザス地方、ドイツ、アメリカなどで生産されています。

ボジョレー・ヌーヴォーに用いられるガメイ

ガメイは、日本でも有名な「ボジョレー・ヌーヴォー」に使用されるブドウです。主な産地はフランスのブルゴーニュ地方・ボジョレー地区です。果実味が強くジューシーで、タンニンによる渋味や酸味が穏やかなため、ガメイを原料に作ったワインは、ワイン初心者の方でも飲みやすい味わいとなっています。

やわらかなタンニンが特徴のメルロー

メルローは、カベルネ・ソーヴィニヨンと同じフランスのボルドー地方が原産のブドウです。カベルネに比べてタンニン(渋み)が穏やかで飲みやすいため、単体で使用するだけでなく、カベルネとのブレンドにも多く用いられています。メルローを原料に作ったワインは、比較的早い時期から飲み頃を迎えるのですが、長期熟成も可能です。

また、メルローは、冷涼な地域でも比較的成熟が早く、ブドウの粒が大きく収穫量が多くなるという利点から、世界中の広い地域で栽培されています。

強い果実味とスパイシーさが魅力のシラー

シラーは、濃いベリー系の果実味とジューシーさが魅力の品種です。主な生産地であるフランスのローヌ地方産のものは、独特のコショウを思わせるスパイシーさが特徴です。一方、もう一つの大生産地であるオーストラリアでは「シラーズ」と呼ばれ、こちらは強い果実味が魅力となっています。

かごに入った2房のブドウ

白ワインの代表的品種はシャルドネなど

白ワインの代表的なブドウ品種は、世界品種であるシャルドネのほかに、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・グリ、セミヨンなどがあります。これら5種類のブドウについても詳しくご紹介します。

世界各国で栽培されている国際品種のシャルドネ

シャルドネは非常に栽培しやすいブドウ品種で、世界各国、さまざまな気候の地域で栽培される国際品種です。品種特有のクセがなく、栽培産地によってさまざまな香り、味わいに仕上がります。

具体的には、寒冷な地域ではシャープな酸味を伴った味わいになり、温暖な地域ではトロピカルで甘い香りをもったワインになります。

甘口から辛口までさまざまな味わいのワインに仕上がるリースリング

リースリングは引き締まった果実味とシャープな酸味、フローラルな風味が特徴のブドウです。強い酸味を生かした辛口タイプも有名ですが、デザートワインとして飲まれる甘口タイプも人気があります。なお、産地としてはドイツ、フランス・アルザス地方が有名です。

草原を思わせる爽やかな香りを持つソーヴィニヨン・ブラン

ソーヴィニヨン・ブランは、いきいきとした強い酸味とフレッシュな果実味が魅力のブドウです。産地によってはトロピカルなフルーティーさや、草原を思わせるスッキリした爽やかさを持つワインに仕上がります。

ソーヴィニヨン・ブランの産地としては、フランス・ロワール地方が有名でしたが、近年はニュージーランドが代表的な産地となっています。

ピノ・ノワールの突然変異種ピノ・グリ

ピノ・グリはピノ・ノワールの突然変異種として生まれました。ほんのりピンクがかった色合いが特徴で、爽やかな風味に加え、ほんのり苦味が感じられる奥深い白ワインに仕上がることが多いです。ドイツやフランス・アルザス地方、またピノ・グリージョと呼ばれるイタリアが産地として有名です。

極甘口から辛口までさまざまなワインに用いられるセミヨン

セミヨンを原料に作った白ワインは、酸味よりも果実の甘味をしっかり感じられる味わいのワインになります。白ワイン用だけではなく、世界最高峰の貴腐ワイン「シャトー・ディケム」に代表されるフランス・ソーテルヌ地区のデザートワインの使用品種としても有名です。

なお、フランス・ボルドー地方・ソーテルヌ地区のほか、オーストラリア、南アフリカなどが主な生産地です。

木になる大きな白ブドウ

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20歳未満の方の飲酒は法律で禁止されています。20歳未満の方に対しては酒類を販売しません。

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